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「価格はお問い合わせください」をやめた。料金を先に公開して、問い合わせ数が1.6倍になったBtoB企業の話

「価格はお問い合わせください」。

BtoBのサービスでは、よく見かける一文です。案件ごとに内容が違うので、一律の金額は出せない。売り手の立場なら自然な判断です。

あるBtoB企業は、この一文をやめて、価格を先に公開しました。すると問い合わせ数が1.6倍に増えました。

価格を出したら、問い合わせが減るどころか増えた

価格はお問い合わせくださいをやめて料金を公開し、問い合わせ数が1.6倍

価格を出すと、高いと思った見込み客が離れていくのではないか。そう心配する方は多いと思います。

結果は逆でした。問い合わせ数が1.6倍になっただけでなく、成約につながる質の高い問い合わせが増え、営業効率も大幅に向上しています。

「いくらかかるか分からない」は、検討から外される理由になる

要見積もりのA社と、1時間5万円と明記したB社の比較

見込み客は、予算の中で比べている

見込み客の立場で考えてみます。予算が限られている中で、複数のサービスを比べて検討する。そのとき、いくらかかるか分からないサービスと、価格がはっきりしているサービス。どちらを先に検討するでしょうか。

答えは、価格がはっきりしているサービスです。予算内に収まるかどうかを、すぐに判断できるからです。

A社とB社、先に問い合わせるのはどちらか

元ネタは、こんなたとえを挙げています。ウェビナーの撮影・配信・編集を頼める会社を探している企業があるとします。A社は「要見積もり」、B社は「1時間5万円」と書いています。

1時間のウェビナーで、準備を含めて3時間程度かかると考えたとします。B社なら「15万円くらいかな」と、すぐに予算感がつかめます。A社は、問い合わせて見積もりを取らないと分かりません。

この時点で、B社が第一候補になります。「予算内に収まりそうだから、まず問い合わせてみよう」となるのです。A社のほうは「金額次第だけど、問い合わせるのも面倒だし、後回しにしよう」となりがちです。

実際にやったことは4つ

実践の方法は、非常にシンプルです。

価格体系を整理し、サイトや資料に明記する

まず、自社サービスの価格をできるだけはっきり言葉にします。完全な固定価格が難しい場合でも、「1時間あたり○○円」「基本パッケージ○○円」「標準的なケースで○○〜○○円」といった形で、目安を示せるように整理します。

次に、サービス紹介ページや料金ページ、LP、資料に、整理した価格を明記します。「お問い合わせください」という文言を削除し、具体的な金額や価格体系を載せます。

料金表を確認する手元と、オフィスで電話対応する営業担当

根拠を添え、問い合わせの導線を整える

金額を書くだけでなく、根拠や内訳も添えると、さらに説得力が増します。元ネタは「1時間5万円(撮影・配信・編集込み)」のように内訳を示す書き方や、「業界平均より20%安価」のように根拠を添える書き方を例に挙げています。

最後に、問い合わせフォームへの導線を整えます。価格がはっきりすると、見込み客は「予算内だから問い合わせよう」という気持ちになります。その段階で迷わず問い合わせられるよう、フォームへの入口を分かりやすく置いておきます。

【独自考察】価格は、営業の最初の1回を代わりにやってくれる

「予算が合わない人」は、来なくてよい

価格を出すと、予算が合わない人は問い合わせてこなくなります。一見すると損に見えますが、これは悪いことではないと考えています。

価格を伏せていると、見積もりを出した段階で初めて「予算が合わない」と分かる商談が生まれます。打ち合わせをして、見積もりを作って、それで終わる。価格を先に出すことは、そうした商談を事前に減らすことでもあります。元ネタが「営業効率も大幅に向上」と書いているのは、この点も含まれていると読めます。

いくらかかるか分からないサービスは、後回しにされる

最低価格だけでなく、何で金額が変わるかを書く

「○○円〜」とだけ書くと、最低価格だけが一人歩きすることがあります。弊社としては、目安の金額とあわせて、何によって金額が変わるのか(時間、ページ数、本数など)を書いておくことをおすすめします。そうすれば見込み客は、自分の場合はいくらになりそうかを自分で計算できます。元ネタのB社の例で「15万円くらいかな」と見積もれたのも、1時間あたりの単価が書いてあったからです。

安さで勝負しない会社にも、意味がある

価格を出すと、安い会社と比べられて不利になる。そう考える会社もあるでしょう。ただ、価格を隠していても、見込み客は比べています。比べられないまま後回しにされるよりは、内訳と根拠を添えて「この金額で、ここまでやります」と示したほうが、高い価格の理由も伝わると考えています。

【応用編】「お問い合わせください」を書き換えてみる

価格体系を整理する、金額を明記する、問い合わせ数と成約率を測るの3つの手順

元ネタは、業種別に次のような書き換えの例を挙げています。

Web制作会社:「要見積もり」→「コーポレートサイト制作:50万円〜/LP制作:15万円〜」と明記する。

コンサル会社:「応相談」→「月額顧問契約:30万円/3ヶ月集中プラン:150万円」と明記する。

動画制作会社:「お見積もり」→「1本あたり10万円〜(尺・内容により変動)」と目安を示す。

金額はあくまで記載の例です。自社で書き換えるときは、元ネタのACTIONどおり3つの順番で進めます。サービスの価格体系を整理して明確にする。WebサイトやLPに具体的な金額や目安を明記する。そして、問い合わせ数と成約率の変化を測って、効果を確かめる。公開する前の数字を控えておかないと、変化を比べられないので注意してください。

見込み客は、その一文で止まっていないか

問い合わせが少ないとき、広告を増やしたり、サイトのデザインを変えたりしたくなります。

このBtoB企業が変えたのは、「価格はお問い合わせください」という一文でした。価格を隠さず、先に出す。それだけで、問い合わせ数は1.6倍になりました。

自社のサイトを見た見込み客は、予算内に収まるかどうかを、問い合わせる前に判断できるでしょうか。

ADwith株式会社 代表 西川将吾
ADwith株式会社 代表 西川 将吾

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