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求人広告ではなく、過去のお客様に送った。「仲間を募集しています」の案内で事務員3名を短期間で採用した屋根修理会社の話

求人を出すとき、まず思い浮かべるのは求人媒体や人材紹介会社だと思います。

あるマーケティング会社は、創業以来10年間、一度も採用費をかけずに人を確保してきました。使ったのは、求人媒体でも紹介会社でもありません。自社のお客様です。

この会社は、同じ方法を屋根修理会社に取り入れました。その結果、代替わりのあとの事業拡大に必要だった事務員3名を、短期間で採用できています。

事業拡大に必要な事務員3名が、短期間で決まった

過去のお客様に採用の案内を送り、事務員3名を短期間で採用した屋根修理会社

屋根修理会社では代替わりがあり、その後の事業拡大のために事務員が必要でした。お客様に向けて採用を案内したところ、3名が短期間で採用できました。しかもその後も、安定して人を確保できるようになっています。

元ネタはこの手法を「顧客リクルーティング」と呼んでいます。

お客様は、すでに会社のことを知っている

求人媒体で会社を知らない人に一から説明する採用と、会社の仕事を体験済みのお客様に案内する採用

多くの会社が、高い求人広告費や紹介手数料を払って採用活動をしています。その一方で、「お客様から採用する」という視点は見落とされがちです。

自社の商品やサービスに満足しているお客様は、その会社の価値観や仕事の質をよく理解しています。元ネタは、だからこそお客様は良い人材である可能性が高いと言います。理由は3つです。

1. 会社のことを、体験で知っている

お客様は、商品やサービスを通して会社の質や価値観をすでに体験しています。「この会社で働くとはどういうことか」をイメージしやすい状態です。通常の採用では、会社を理解してもらうのに多くの時間と費用をかけますが、お客様はその過程をすでに終えています。

2. 最初から、好意と信頼がある

お客様から応募してくる人は、商品やサービスに満足している、あるいは会社の理念や姿勢に共感しているからこそ「一緒に働きたい」と思っています。前向きな気持ちで入社した人は意欲が高く、社風との相性も良い傾向がある、と元ネタは述べています。

3. 追加の費用がかからない

お客様とのつながりがある会社にとって、これは追加の費用なしで使える採用の窓口です。新しく求人媒体に出したり紹介会社に払ったりしなくても、いつものお客様とのやりとりの一部として採用活動ができます。

「新しい仲間を募集しています」から始めた

屋根修理会社では、まず過去のお客様に「新しい仲間を募集しています」という簡単なメッセージを送るところから始めました。

その際、単なる求人情報ではなく、会社の理念や目標を伝える内容にしています。

誠実な仕事を続けてきた当社が、より多くの困っている人の力になるために、一緒に支えてくれる仲間を探している

事務所で案内の手紙を封筒に入れる手元と、資材置き場で作業する職人

興味を持った人とは、まず個別に話す

次に、興味を示したお客様に、オンラインの説明会や個別相談を用意します。屋根修理会社ではZoomでの個別相談を設け、顔を合わせて話すことでお互いの理解を深めていきました。

最後に、通常の採用と同じように面接をします。ただ、相手はすでに会社への基本的な理解と好意を持っています。そのため、面接では本当の適性や価値観が合うかどうかに絞って話ができます。お客様からの応募という性質上、採用後のミスマッチも少ない傾向がある、と元ネタは述べています。

【独自考察】採用の力は、これまでの仕事の積み重ねで決まる

効くのは、お客様との関係が良い会社だけ

元ネタは、この方法が特に効果的なのは誠実なサービスを続け、お客様と良い関係を築いてきた会社だとしています。長くお客様の満足を追いかけてきた会社ほど、顧客リクルーティングの恩恵を受けられる、と。

裏を返せば、お客様に不満を残してきた会社がこの案内を送っても、応募は来ないはずです。採用のための新しいテクニックというより、これまでの仕事の質が、そのまま採用力になる方法だと弊社は考えています。

一緒に働きたい人は、すでにお客様の中にいる

お客様本人でなくてもいい

屋根修理のお客様の多くは、すでに別の仕事や暮らしを持っています。本人が応募しなくても、案内を読んだお客様が、家族や知り合いに「この会社なら安心」と伝えてくれるかもしれません。元ネタも、お客様からの「紹介」という言葉を使っています。案内の中で、身近な方への紹介も歓迎していることを書き添えておくとよいと考えています。

お客様の情報を使ってよいか、先に確かめる

ひとつ注意があります。お客様の連絡先は、もともと工事やサービスのために預かったものです。それを採用の案内に使ってよいかは、情報を預かったときに伝えた利用目的によります。送る前に、自社のプライバシーポリシーなどを確認しておくべきでしょう(ナレッジ外の一般情報です。判断に迷う場合は専門家にご確認ください)。

【応用編】業種別に、お客様へどう声をかけるか

お客様への発信を準備する、説明会や相談の場を作る、面接の体制を整えるの3つの手順

元ネタは、店舗型の業種での使い方も挙げています。毎回のお客様との会話が、そのまま採用の入口になります。

美容室:常連客に「新しいスタイリストを募集しています」と声をかけ、美容に興味のある人を見つける。

飲食店:常連客の中から「この店の雰囲気が好きで、一緒に働きたい」という人を採用する。

ネイルサロン教室:常連客に「このスキルを仕事にしてみませんか?」と声をかけていく。

準備する3つのこと

元ネタのACTIONは3つです。1つ目に、顧客データベースを使って採用情報を発信する準備をする。2つ目に、オンラインの説明会や相談会の仕組みを整える。3つ目に、お客様からの応募に対応できる面接の体制を作る。

応募してくるのが「お客様」である以上、面接で不採用にする場合の伝え方にも配慮が要ります。その後もお客様であり続けてもらえるよう、丁寧に対応したいところです。

一緒に働きたい人は、すでに名簿の中にいないか

人が足りないとき、知らない誰かに向けて求人を出すのが当たり前になっています。

この屋根修理会社が案内を送ったのは、自社の仕事をすでに見てくれた、過去のお客様でした。誠実な仕事を続けてきた会社が、理念を添えて「仲間を募集しています」と伝える。それで、必要だった事務員3名が短期間で決まりました。

自社のお客様の中に、自社の仕事を一番よく知っている人はいないでしょうか。

ADwith株式会社 代表 西川将吾
ADwith株式会社 代表 西川 将吾

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